『奇跡のシェフ』神尾哲男
2003年、51才で前立腺がんの末期といわれた著者が書いたレシピと調味料の本。まえがきによると、手術・放射線療法・ホルモン薬などで治療を受け、副作用に苦しみ、病院とは決別し、さまざまな食事療法を実践し、マクロビオティックを経て、動物性タンパクや脂質も摂る「雑食」&腹八分目〜六分目にして、生き延びているそうです。ガンでなくても?!、ぜひまえがきだけでも立ち読みしてください。
さて本で紹介されているレシピは、ソース10、野菜料理6、魚料理3、肉料理5、パスタ3,スープ3,ドレッシング4,デザート2、あわせて36点。
ベーシックなレシピが多いですが、たとえばソースのところにある「万能うまみ調味料」は、干し貝柱、小エビ無着色、昆布、煮干しをフードプロセッサーで細かくするだけ、ですが、いろいろな料理に使えそうです。
あと乳製品はNGということらしく、ジャガイモのグラタン、マッシュポテトは豆乳を使ったレシピです。キノコのスパゲティは醤油を使うレシピがあったり、柑橘系のドレッシングはオイルを不使用、オリゴ糖と純米酢を使うごまドレッシングとか、シンプルですが、試したいものが色々あります。
後半はよい調味料を選ぼうということで、塩、醤油、味噌、油、オリーブオイル、砂糖、みりん、酢、こしょうが具体的な商品名も含めて紹介されています。塩、醤油、味噌には商品表示のチェックポイントも書いてあります。砂糖は白いのはダメ、含蜜糖推奨で、てんさい糖・黒糖が紹介されています。
あ、帯の裏に厳選レシピ36点、おすすめ調味料8種54品とありますね(^^;
コラムに日頃から気を付けることとして、
- 身体を冷やさない
- できるだけ身体を弱アルカリ性に保つ
- 極力、食品添加物を避ける
- 乳製品を摂取しない
- 糖分を摂らない
- 1日2食
- 調味料は本物を使う
- 出汁をとる
- 農薬、化学肥料、遺伝子組み換え原料を摂取しない
- トランス脂肪酸、参加した油を摂取しない
とあります。
以前、紹介した弓田さんのルネサンスごはん にも共通する点もあり、なるべくマネしたいですね。
調味料を含めて、食い改めよう!という人には絶好の参考書です。
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