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レシピ本の紹介を中心に料理関連のブログ

『ビストロ仕立てのスープと煮込み』その2

「鶏肉の煮込みヴィネガー風味」以外によくリピートするのは、「オニオングラタンスープ」「インド風チキンカレー」「ロールキャベツ」。

今はなまけて飴色タマネギを作るのに圧力鍋を使っちゃいますが、フライパンで根気よく炒めるとタマネギが褐色になって最初に入れたバターの油がうっすらと浮かび上がるのに妙に感心したことがありました。

チキンカレーも鶏肉にきっちり焼き色を付けてから煮込むので、うまみが閉じ込められるようで、試したことなければトライしてみてください。

ロールキャベツはタマネギ・ニンジン・セロリのマティニヨンのトリオを種にいれるので、タマネギオンリーより深い味が旨みとなっておすすめです。

あと1/3Pでさりげなく紹介されている「トマトのコンソメ」も最近はあちこちでトマトのジュレとして散見しますが、ミキサーかけて、アスコルピン 酸1g加えて、ひと晩ねかして分離させて、果実部分をよけて、ゼラチンで・・・という手間のかかる一品ですが、暑い時期のおもてなしの前菜にすると、爽やかでおすすめです。(442字)

ビストロ仕立てのスープと煮込み―Joie de la cuisine menagere (別冊家庭画報)

『強火をやめると、誰でも料理がうまくなる!』

(講談社+α文庫) [Kindle版]2013年8月刊。

麻布十番で料理教室を主宰するという水島弘史シェフの本。

ロジカルとか、科学的とか、謳っていると気になってしまうので、とりあえずキンドル版をゲット。

・低速で加熱することで、しっかり火を通し、タンパク質をアミノ酸に分解し、うまみ成分に変える。

・塩分を0.8%~0.9%が人の体液の塩分濃度と同じで、これを美味しく感じるはず。

・100gの肉は80gに焼き上げると美味しい。

など、なるほど料理の基本をロジカルに再確認できました。

レシピはハンバーグやとんかつ、ステーキ、ローストなど基本的なものばかりですが、著者の続編がいろいろあるので、ロジックでなく、レシピを求める場合は、それらの本を買った方がいいでしょう。私もほかに2冊ほど買ってみたので近々こちらでご紹介します。(339字)

 

強火をやめると、誰でも料理がうまくなる! (講談社+α文庫)

強火をやめると、誰でも料理がうまくなる! (講談社+α文庫)

 

 

『ビストロ仕立てのスープと煮込み』その1

料理に目覚めた(?)きっかけは、神楽坂の名店「ル・マンジュ・トゥー」のオーナーシェフ谷昇さんの『ビストロ仕立てのスープと煮込み』という私にとってバイブルのようなレシピ本。2001年の発行(世界文化社)から重版を重ねているロングセラーです。

 シゴトの打ち上げで、故人となってしまったライターのOさんが予約をしてくれて食事をした際に、お店にあったこのレシピ本を購入させて頂いた。それまで料理をほとんどしなかったのだから、今思えば天啓と言えるような運命的な出会いだったかも。

 にもかかわらず、谷昇シェフのお店には実はこの時を含めて2回しか行ったことがないという不義理。いちど記念日に予約を入れたのだが、不慣れなことをしたせいか、発熱でキャンセルというご迷惑をおかけして畏れ多く足が遠のいてしまいました。

 さて巻頭に11のコツや調理道具の紹介があって、肉の味は煮込む前につけるとか、先に濃い焼き色がつくまで焼くとか、丁寧な説明があり、ド初心者だった当時は興味津々で読んでやる気になりました。レシピは、シチュー11、つけ合わせ20、スープ20、各地の煮込み10あります。かれこれ半分近くはトライしたレシピ本はこれ一冊だけかもしれません。

 長年リピートしているのは、なんといっても鶏肉のヴィネガー風味(97p)、元来リヨン周辺の地方料理だったそうです。骨付きもも肉を焼いて、にんにく・トマト・ヴィネガーで煮込んで、ソースを裏漉しするとビックリの味なのです。

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 普段、うちでは二人前の半量でやりますが、4人前ぐらいでやると格段に美味しいです。ですので、半量でやるときは手羽元などを追加するといいソースができて、ハッピーな仕上がりになります。(697字)